ノーリファラー、(direct)/(none)、といった参照元が不明な流入がダークトラフィックと呼ばれ、認識を改めるようになってきたと最近感じています。今回はSafariブラウザで発生するダークトラフィックの一例を解説していきます。
ダークトラフィックとは
ダークトラフィックについて解説されている記事は沢山あるので、本稿では触れません。
株式会社真摯のいちしま 泰樹 様が執筆された下記記事が大変わかりやすいので、ダークトラフィックそのものについて理解を深めたい方は本稿を読み進める前にご確認頂くことをお勧めします。
Safariで発生するダークトラフィックの一例
本題です。
ユーザーが利用する様々な端末・ブラウザ・アプリ・サイトの仕様によって参照元が不明な流入が発生するケースは近年増加していると考えています。
今回はモバイル・タブレット端末で利用するSafariブラウザで起こり得るケースをご紹介致します。
リンクの長押し
上記キャプチャは、iPhone8のSafariブラウザのキャプチャです。
Google検索結果に表示された僕のブログのリンクを長押ししてプレビューを表示させています。
これはダークトラフィックです。
プレビュー画面の読み込みが完了した時点でJavaScriptの読み込みも完了しているため、ページに実装されたGAでは(direct)/(none)でセッションが開始しています。
リンク長押しでリンク先ページのプレビューを表示する機能はSafariブラウザの機能の為、ノーリファラーでページを展開するようです。
本来、リンクをタップしてサイトへ遷移すればオーガニック流入として計測されますが、ダークトラフィックになります。
新規タブで開くと同じページで更にPVが発生する
プレビュー箇所をタップすると閲覧中のタブでサイトを表示する仕様になっています。
この場合、ランディングページの読み込みは1度だけなので1セッション1PVと記録されます。
しかし、リンク長押しでプレビューを表示させると下部に「新規タブで開く」というボタンが表示されます。
「新規タブで開く」をタップすると、別タブで同じURLの読み込みが再度発生するため1セッション2PVとなります。
「ランディングページ」も「2ページ目」も同じページというセッションになるわけですね。
UTMパラメータは有効
プレビューとして読み込むリンクに適切なUTMパラメータがついていれば、参照元情報はUTMパラメータで設定された値に上書きされます。
このケースではダークトラフィックでは無く、UTMパラメータに準拠した参照元でGAで計測することが可能です。
注意すべき点
外部から流入する際は対処ができないと思いますが、サイト内のリンクで「ノーリファラー」でリンクを開くとエラーが発生するようなサイト構造の場合は、エンジニアに相談の上対応を検討すると良いかと思います。
まとめ
ダークトラフィックは様々なケースで発生するので、どう捉えどう扱いどう調べるか、対応する必要はあるか、などなどよく考えて向き合いましょう。
ついでに言うと、ランディングページと同じページが「2ページ目」となっているセッションも様々なケースがあります。こちらも、よく考えて向き合いましょう。